チップセットファンの故障

メインパソコンのマザーボードASUS A8N SLI Deluxeは、チップセットファンの爆音が出るトラブルが発生する可能性があることはネット情報で知っていました。しかし、1年近く使用してきて特にファンの回転音に異常はなく、また現状のパーツ構成から電源に余裕が無いと思っていたので、この年末に電源を交換すれば少しパソコンが不安定でも解消すると思っていました。

 しかし電源を交換しても不調であり、確認するとチップセットのファンが停止していました。
 チップセットのファンの故障は、ASUSのPCProbeを常駐させていれば、すぐに解ったのでしょう。また夏であればチップセットの冷却ファンが停止すれば起動しなくても、今は冬場で、しかも例年よりも寒い冬ですから、もしかしてファン停止後もWindwsは正常に起動していたかもしれません。

 目 次

1 チップセットのファン故障による症状

2 チップセットの冷却ファンの取り外し

3 ヒートシンクの取り付け作業

1 チップセットのファン故障による症状

2〜3週間前からメインパソコンが少し不調です。
 Windows98の頃は、起動トラブルや使用中のフリーズはときどきあり、症状としてはソフトウェア上のトラブルのような感じであり、最初のうちは、トラブルの少ないWindowsXPでも多くの常駐系ソフトをインストールして使い続け少し不安定になっているのではと思っていました。

 少し変?と思っても、何ら問題なく通常使用できることが多く、比較的軽症と思っていたのですが、次のような症状が出るようになって、BIOSの損傷か、ハードウェアのトラブルの可能性が疑われます。

 再起動後にブラックスクリーンのままBIOSが起動しないことが稀にある。
 稀にハードディスク3台のうち、1台が消えてしまい認識しないことがある。
 ハードディスクの論理ドライブの容量を誤認識し、フォルダが一部消えている。

 いずれも常時の不調ではないため原因を突き止め難いのですが、CPUファンは回転しており、夏場に耐えてきたCPUが熱暴走しているとは思えません。

 またハードディスクの症状は、特定のHDDだけの問題ではなく、BIOSでは正常に認識しており、ケーブルを接続し直したり、スキャンディスクを掛けると正常に戻ることから主因ではないようです。

 電源がへたってきて起動時にピークとなる電流が不足していることが原因ではと思っても、今回購入した新しい550W電源でも再起動後にブラックスクリーンとなることがあって、いよいよ残るはマザーボードの故障が疑われます。

 そしてASUSのPCProbeを立ち上げると、「Chipset Fan below threshold」という文字が点滅しチップセットのファンが異常の警告を発しており、回転数が0となっています。ケースを開いて確認してみると全くファンは動いてなく昇天していました。

 今年は特に寒い冬で、暖房していても室温が低いことから、ファンの故障が解った後も、試しにケースの側面パネルを外して起動すれば、チップセットが熱暴走するようなこともなく、特に深夜に向かうときは室温もシンシンと冷えてきますから、そのままずっと数時間使えてしまうという状況です。

 つまりチップセットファンは小さなヒートシンクに付いていますから、大きな負荷をかけなければ、そのヒートシンクで耐えてしまっていると考えられます。

 このことは、最初の起動時には発生しないブラックスクリーンが、再起動時に発生することの理由とも結びついているように思います。長時間使用してチップセットの温度が高い状態では、負荷の大きい再起動ができない、つまりBIOSが読める状況に無いのではと推測されます。

 ASUS A8N SLI Deluxeのチップセット「nForce4 SLI」は、ノースブリッジもサウスウリッジもサポートする1チップですから、チップセットの熱暴走は、あらゆる症状となってトラブルが発生する可能性があります。

 結果論では、今のところヒートシンクを取り付けた後は再起動後のブラックスクリーンも現れず、おそらくこれはチップセットファンの停止が要因でしょうが、ハードディスクの認識トラブルも、もしかして電源のせいかもしれませんが、チップセット(サウスウリッジ)の熱暴走ということが考えられます。

 ハードディスクの認識トラブルが稀なことであり、電源を変えて解決していたかどうかは断定できず、どうしても原因を追究しようとすれば、電源トラブルもマザーボードのトラブルも他のパーツを巻き込んで壊してしまう可能性もあり、この当たりがパソコンのトラブルの原因が調べにくいという要因です。

 もちろんチップセットの冷却ファンが昇天したままでは使い続けることができないため、チップセットの冷却対策を検討する必要があります。

2 チップセットの冷却ファンの取り外し

1年以内の保証期間中であり、修理に出してチップセットファンを交換し動作確認を依頼した方が良いのでしょうが、2ヶ月近くメインパソコンが使えないことでは困ります。

 他の2台のパソコンは、メインパソコンが故障しても、このホームページの更新など最低限必要な作業の代替ができるようにしていますが、やはり年末年始に多くのアプリケーションが使用できないことは不便です。

 また他の2台のパソコンは、インテルのCPUを使っており、マザーボードをメインパソコンに乗せ替えることは不可で、修理中に代替のマザーボードを購入したくなってしまうことでしょう。そのため自分でチップセットファンを取り外し、チップセットの冷却対策をすることにしました。

 
 右の写真は、A8N SLI Deluxeをケースから外した写真です。

 A8N SLI DeluxeのチップセットnForce4-SLIは、高熱となるため、チップセットの上にファンが取り付けられています。

 他のnForce4-SLI搭載マザーボードも同様にチップセットにファンを使っていることが普通で、このファンの騒音がうるさいとか、ファンの停止トラブルはよくあることです。

 A8N SLI Deluxeも、2005年夏以降は、チップセットファンが改良され、形状が変わり故障も少なくなっているようです。

 
 下の写真は、取り外したチップセットファンとチップセットファンを分解した写真です。

 チップセットファンを取り外さないことには直すことができないのですが、このチップセットファンを取り外すことは少し難しく、マザーボードを傷つけないように注意が必要です。

 チップセットファンは、小ぶりのヒートシンクに回転ファンが埋め込まれています。
 精密ドライバーでチップセットファンの4角にあるネジを外せばカバーが外れ、その後ファン本体も羽の隙間から3本のネジを外せば、取り外せます。

 ということは、ケースの背面パネルからマザーボードを取り外さなくても、ヒートシンクを残したまま使い、ファンのみ交換することもできないことではありません。現にネット情報でファンのみ交換したという書き込みもありますが、新しい4cmファンを購入しても使えるのかどうか難しいところです。

 
 
 ヒートシンクの4角のカバーを取り付けるネジの位置に、少し長い細いネジで上からファンを強引に止めてしまうのは、ヒートシンク4角にネジ穴があるわけでないので、ネジが合ってしっかりネジが効いて固定できるのかどうか解りません。また新しいファンをバラし、ファン回転部本体のみ取り替えることも、無理のように思います。

 やはり、まずケースの背面パネルからマザーボードを取り外し、マザーボードからチップセットのヒートシンクごとファンを取り外してから考えた方が無難でしょう。

 ただし、マザーボードからヒートシンクを取り外すことは、ヒートシンクをマザーボードに固定している押ピンが抜きにくいこと、チップセットにヒートシンクがグリスでこびり付いているため大変です。

 チップセットのヒートシンクは、マザーボードに右側の写真の右下の2本の押ピンで止められており、この押ピンを抜けば外れます。押ピンはマザーボードのスペーサーにも似たものがあるように止めた後に先が開いて戻らないようになっていて、止められている状態では先をすぼめてから押し戻すと抜ける構造をしています。しかし先をすぼめることが簡単ではないのです。

 そのため押ピンをアタフタと戻そうとすると、マザーボードを傷めてしまうというリスクがあり、どうせヒートシンクごと新しいチップセットクーラーに取り替えるのであれば古い押ピンは不要であり、先端をラジオペンチで切ってしまった方が安全とネット情報に書かれています。

 小さなペンチを使って、先をすぼめ押ピンを押し戻して抜きましたが、押ピンの先が広がっている状態では絶対に抜けないので、慎重に抜く必要があります。いずれにしても無理な力は禁物です。

 押ピンを抜いても、チップセットにヒートシンクがボンドで貼り付けたように、グリスでこびりついていると取り外しできません。かつてCPUファンを外そうとしたら、ヒートシンクにCPUもくっ着いたままソケットから抜けてしまったマザーボードがありましたが、そんな感じでこびり付いています。

 外れない場合は、部分的にその部分のみドライヤーで少し温めると取り外せますが、これも温めすぎたり無理をしないことが大切です。

 取り外した後のチップセットにはグリスが付着しており、きれいに拭き取る必要がありますが、コア欠けに注意して丁寧に拭き取ることが大切です。これが中々とれないのですが、ちょうど晩酌の後ウィスキーのお湯割りを飲んでいたところで、少し布にたらして拭き取ったところアルコールが効いたのかきれいにとれました。

 なお、ついでにネット情報では、カバーを外して、きれいに掃除してエンジンオイルのようなドロッとしたオイルを垂らしたら再びファンが回転するようになったという書き込みもあり、ほこりの多い環境で使っていればそういうこともあるのかもしれませんが、また止まるのは時間の問題という感じもします。

3 ヒートシンクの取り付け作業

チップセットファンを取り外した後は、市販のヒートシンク、チップセットファンなど好きなチップセット用クーラーを取り付けることができます。

 ただし、取り付け位置の関係で、ビデオカードに当たったりしないように、大きさには注意を払う必要があります。またファンの騒音が気になる場合は、ファンレスのヒートシンクが無音で最善ですが、ヒートシンクではケース内の通風が良くないと十分な冷却性能を確保できないおそれがあります。

 チップセット用クーラーは、Cooler MasterAINEXZALMANALPHASNEの製品があり、現在人気があってパーツショップでよく見かけるのは、ファン付がCooler MasterCM Blue Ice (RT-UCL-L4U1)、ファンレスがZALMANZM-NB47Jです。

 RT-UCL-L4U1は、冷却は万全、青く光ってきれい、静かということで良い製品ですが、少しサイズが大きいことが心配です。現在使っているビデオカードでは、何とか当たらないでしょうが、ビデオカードによっては、また2枚挿しすると使えないかもしれないことが心配です。

 ZM-NB47Jはヒートシンクのみであり、小型ATXケースで室温が高かったり、ケース内の通風が悪いと、ヒートシンクの放熱が不十分となりそうです。またAINEXのCB4040SVも評判が良いようですが、置いてある店がみつからないという状況です。

 どうしようかと迷いましたが、今は冬場ですから取り敢えずZM-NB47Jを使い、春になってケース内温度が上昇してきたらヒートシンクに風を当てる工夫をしようと思って購入しました。

 
 
 上の写真は、ZALMAN のZM-NB47Jです。
 インターネットの大手掲示板では、「青笊:アオザル」と呼ばれていて、A8N SLI Deluxeのチップセットファンのトラブルのときに話題となっている最もポピュラーなヒートシンクです。

 ZM-NB47Jには、フレキシブルに取り付けれる金具、押ピン、グリスが付属していて、普通は何も買い足さなくても取り付けれます。

 
 右の写真は、マザーボードに取り付けた状態です。

 この場合は、上のビデオカードと下のビデオキャプチャカードとの隙間は、1cm以上とれており大丈夫です。

 このヒートシンクも高熱となるため、ある程度隙間が必要であり、ビデオカードを2枚挿しすることは難しいかもしれません。

 なお、40mmファンをこのヒートシンクに取り付けるときは、ファンの向きが下側から上向きに付きます。風はビデオカードカードに向かって流れます。

 
 今は寒い冬場ですから全く正常に動いてますが、風通しの良い今どきのケースではないため夏場はどうか解りません。ヒートシンクに4cmファンを取り付けるか、ケース内にステイを取り付け8cmファンか12cmファンで風を送るか一工夫必要となりそうです。

 そのうちケースを替えるか、マザーボードを替えるか、そんな可能性もあり、気楽にヒートシンクのみ取り付けましたが、やはり長く大切にマザーボードを使うのであればファンの風をあてるべきでしょう。

 また保証期間中であれば、勝手に改造すると保証対象外となりますので、メーカーのサポートに修理を依頼した方が良いでしょう。マザーボードの改造は他のパーツを巻き込んで壊してしまうおそれがあり、真似をしたからといって壊れない保障はできません。すべて自己責任と考えてください。


 このメインマシンのパーツ構成については、「Socket939 Athlon64 パソコン自作」本編に戻ってご覧ください。

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(2006年1月4日 当初執筆)
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