LGA775 Pentium4 パソコン自作

2005年始に、インテルのLGA775プラットフォームでプレスコット(Prescott)コアのPentium4を使用して、リビングで使用するパソコンを自作しました。メインのパソコンではないため大きなPCケースは避けたいことと拡張性に余裕があることは、相反する面がありますが、バランスの良いMicroATXケースを探し、使い易いパソコンを組み立ててていますので参考にしてください。

 なお、このファイルは「My Free-style PC」の「パソコン自作コーナー」のファイルです。
検索エンジン経由で、このページを訪問いただいたのであれば、サイト内の他のファイルも是非ご覧ください。

 目 次

1 パーツ選び
  1-1 PCケース Enermax CS-10068-MW
  1-2 CPU Pentium4 540 Presscot
  1-3 マザーボードINTEL D915GAGL
  1-4 ワイヤレスキーボード・マウス

2 組立て・BIOSの設定確認
  2-1  CPUの装着
  2-2 本体ケース組立て
  2-3 BIOS設定の確認
  2-4 Windowsインストール

3 動作検証・ベンチマーク
  3-1 HDBENCH・ Superπ
  3-2 グラッフィック性能ベンチマーク

1 パーツ選び

はじめに

2004年夏から2005年にかけて、主要なPCパーツは、CPU、マザーボード、メモリー、ビデオカード、DVDドライブなど新たな規格の製品への移行期にあります。

 しかし、新しいプラットフォームで新しい規格のパーツを組み合わせても、パソコンのトータルとしての性能は、むしろ伸び悩んでおり、現在そこそこのスペックのパーツで組めば、将来不満なく比較的長く使用することができます。 そこで、リビングで使用する3台目のパソコンを組むことにしました。

 理想としては、リビングのテレビをディスプレイとして使い、こたつの上にワイヤレスキーボードとマウスのみ置いて無線で使えば、すっきりと大画面でDVDやゲームを楽しむことができるのですが、道具は揃っても、無線の届く距離が短い、大画面であっても文字が読みにくいなど実用的には疑問符です。

 我が家のテレビは、それ程古いテレビではなくD3端子もありますが、ビデオカードのS映像端子接続では、解像度を変更しても画面の表示が不満です。マイクロソフトでは、WindowsXP MCEを宣伝していますが、最新の液晶テレビであればともかく、パソコンのディスプレイとテレビは、「近くで見る」、「遠くで見る」、「静止画を見る」、「動画を見る」というように本来求められる機能が異なり、代用することは難しいのでしょう。 

 2003年1月に、AopenのスリムタワーケースA340Aを使用してSocket478プラットフォームのセカンドマシンを自作しました。

 今度も小ぶりのケースで自作したいのですが、インテルのLGA775プラットフォームでプレスコット(Prescott)コアのPentium4を使用するため、あまり小さなPCケースでも無理があります。また人気のあるCube型ケースでMicroATXボードが使えるケースもありますが、個人的にはCube型ケースは、かえって置き場所に困り、デスクトップやタワー型ケースの方が始末に良いと思っています。

 LGA775のMicroATXマザーボードも、種類が少なく、いっそのこと小型のATXケースをと思い探しましたが、ほとんどのミニタワーケースはMicroATX仕様であり、店でATXケースの現物を見ると、やはりメインマシンではないのにATXケースは大き過ぎて、とても買えないものです。

 迷った末に、コンパクトタイプのマイクロATXケースEnermax製CS-10068-MWを購入しましたが、このケースでLGA775版のプレスコットコアのPentium4を使うには、かなり冷却に気をつける必要がありそうです。

1-1 PCケース Enermax CS-10068-MW

小型のATXケースを探し、3RシステムのアルミケースR202Li−450SL(180(W) x 415(H) x 440(D))が良いと思ったのですが、置き場所のことを考えると、やはり大きくてATXサイズのケースはあきらめました。

 マイクロATXケースは、250WまでのSFX電源搭載のコンパクトケースと、300W以上のATX電源搭載のミニタワー型ケースとあり、ミニタワー型は普通のATXケースより高さが低いだけで、奥行きと横幅はあまり変わらないのです。

 LGA775版のPrescottコアのPentium4を使うこと、PCI Express x16対応の通常サイズのビデオカードが使えることが前提であり、ミニタワー型のケースでも良いのですが、置く場所を考えるとまだ大きすぎるので選びにくいと思います。

 マイクロATXケースとしては、幅が15cm程度で標準サイズのビデオカードが使え、奥行きが40cm程度までのケースを探し、OwltechのOWL-PCBM-02、MetsのMEC-701W、FASTのCS2400、EnermaxのCS-10068-MWを候補としました。

 OWL-PCBM-02は、Seasonic製 ActivePFC静音電源を搭載し、デザインは良いのですが、高クロックPentium4を使用し、ハードディスク2台、ビデオカードを使うことを想定すると250W電源が気になるところです。

 MEC-701WとCS2400は、同じMacronPower製300W電源(MPT-301)を搭載しており、高クロックのCPUも何とか使えそうで、場合によっては容量の大きいATX電源に換装できることが良いでしょう。

 CS-10068-MWは、Prescott対応のEnermax製270W電源EG285S-VB(FM)を搭載しており、LGA775プラットフォーム用24PIN対応のSFX電源としては他に無く、ケースファンも8cmサイズを装着できます。

 パソコンのケースはいろいろあっても一長一短あり、本体サイズは小さい方が良い、搭載電源は大きい方が良い、ケースファンは8cmサイズのファンが3個搭載可能側面ダクトが有ると良い、3.5インチシャドウベイはハードディスク増設用に2個あると良いと思っても、小さめのMicroATXケースでは全て満足できるものはなく、迷った末にCS-10068-MWを通信販売で購入しました。

 購入したCS-10068-MWは、電源はまずまず、ケースファンは8cmサイズ2個搭載可能、側面吸気口は有るがダクトは無し、3.5インチシャドウベイは1個でも5.25インチベイが代替可能、本体サイズはD406×W150×H360 mm と奥行きが少し長いというスペックであり、良いというよりまずまずという感じです。

 なお、ケースファンは1基しか搭載してないため、SPEEZEの80mm高速ファンHYD-08025A(H)を購入しました。このファンは静音と謳っていないのですが、Noize Level 31.0dBとまずまずであり、MicroATXケースでPrescottコアのPentium4を使うためにスペックが3200RPM、41.36CFMと冷却能力が高いことから選びました。

 
 デザインが良く表面の塗装もきれいで、見栄えは気に入りました。

 作りもしっかりしていますが、MicroATXケースとしては少し重いのが難点です。

 ケースファンは後面2基(1基標準装備)搭載可能ですが、前面は側面に大型吸気口があるのみでファンは取り付け不可。

 3.5インチマウントベイは防振ゴムパッドが装着してあり、標準静音ケースファンは防振ゴムで取り付けられてます。

 搭載電源は、EG285S-VB(FM)のファンも静かで、防振、静音対策がされています。

 

1-2 CPU Pentium4 540 Presscot

メインパソコンはSocket939版Athlon64にアップグレードすることとして、今回はIntelのCPUを使うことにしました。

 人気のあるSocket478 Pentium4(Northwood)を使うか、LGA775版のPrescottコアのPentium4を使うか、同クロックのCPUでは性能差はあまりなく最初は迷いましたが、NorthwoodコアのPentium4は製造終了となり、先のことを考えるとNorthwoodコアは選びにくくなっています。

 また、PrescottコアのPentium4でもSocket478版とLGA775版とありますが、今回はどうせマザーボードを購入して新規に組むのですから、Socket478版を選ぶ必要はなく、インテルの新しいLGA775プラットフォームで組むことにしました。

 プレスコットコアはTDP(Thermal Design Power:熱設計電力)が高いことが不人気の一つの理由ですが、そのため躯体の小さいマイクロATXケースでの使用は発熱が心配です。

 現時点では、最高クロックのPentium4は570J(3.8GHz)であり、560(3.6GHz)、550(3.4GHz)でも、TDPは115.0Wと高く、最大ケース温度(Tcase72.8℃であり小型ケースで使えたとしても、ケース内の冷却のためファンを高速回転で回しうるさいことでしょう。

 そのため、TDPが84.0Wと少し低いPentium4 540(3.2GHz)、530(3.0GHz)、520(2.8GHz)が候補ですが、この3つは、TDP84.0W、Tcase65℃ともに変わらないため、Pentium4 540を購入しました。

 Intelは、この11月中下旬にPentium4 570J(3.8GHz)の出荷を開始し、プロセッサ・ナンバ末尾に「J」の付くモデルを投入しました。「J」の付くモデルは、Windows XP SP2をOSとして使用した場合にサポートされるセキュリティ機能である「NX機能」を備えていることを示しており、既にAthlon64で実装されているAMD拡張ウィルス防止機能と同じようなものです。

 もちろんが選べれば、「J」が付くNX機能を備えたモデルが良いのですが、購入時点で流通している「J」の付くモデルは、570Jと560Jのみであり、年が明けて、Pentium4 540Jの出荷が始まったようです。これからは全て「J」の付くモデルに置き換わっていくことでしょう。

1-3 マザーボードINTEL D915GAGL

インテルのLGA775プラットフォームでマイクロATXのマザーボードは、SiS661FXチップセットやIntel i865Gチップセットを搭載する製品も発売されていますが、一般的にはLGA775プラットフォーム用のIntel純正チップセットを搭載するマザーボードが本命です。

 LGA775プラットフォーム用のIntel 純正チップセットは、Alderwoodというコードネームのメモリアクセスが少し高速なハイエンド向けのi925Xチップセットと、Grantsdaleというコードネームのメインストリーム向けチップセットi915P、i915Gチップセットが最初に登場し、FSB1066MHzをサポートするi925XEチップセット、i915Gから外部グラフィックス・ポートを省いたi915GVチップセットが加わって今では種類が多くなっています。
http://www.intel.com/jp/developer/design/chipsets/linecard.htm

 しかし、マイクロATXのマザーボードは、あまり品数も多くなく、店に置いてあるものはi915Gチップセットを搭載している製品がメインです。マザーボードメーカーもあまり売れない製品は作れなく、マイクロATXであればグラッフィックオンボードでメモリーもDDRメモリーをサポートするものを売筋商品として絞り込んでいるのでしょう。

 i915Gチップセットは、インテル GMA 900グラッフィックス・メディア・アクセラレータを内臓しており、オンボードのグラッフィック性能としては優れています。

 しかし、同じGMA 900内臓でもi915GVチップセットを搭載する製品は、外付けの PCI Express ビデオカードをサポートしてなく将来の拡張性に難があり、ほとんど製品化されていないという状況です。

 DDR2メモリーは流通量が多くなり、最近は価格が下がってきて随分買い易くなってきています。
 今使っているPC3200メモリーの512MBを買ったときと同じぐらいの1万円台前半の価格で、PC2 4300メモリーの512MBを探すことができます。

 しかし、i915GチップセットがDDR2メモリーとDDRメモリーを両方サポートしていても、マイクロATXのマザーボードでDDR2メモリーのスロットを備える製品は、Intel 純正のマザーボードD915GUXが発売されているぐらいで、取扱っている店を探すのも大変です。

 またATXのマザーボードのように、DDR2メモリーとDDRメモリーの両方のスロットを備えるマザーボードは、マイクロATXのサイズでは難しいでしょう。

 結局、i915Gチップセット搭載製品の中から選ぶことになり、候補としては、AsusのP5GD1-VM、IntelのD915GAGLに絞りました。

 この両製品は、主な仕様は変わらないので、どちらでも良かったのですが、Intelのサポートページを見ると動作検証情報が詳しく、Intel純正ボードの動作の安定性や3年保障という信頼性から、IntelのD915GAGLを購入しました。

 

  Intel純正ボードですが、付属している簡単
 組立てガイドと日本語マニュアルが、解り易
 くて優れています。

  付属品も、バックパネル、ケーブル類など
 十分です。

  付属CD-ROMは、ドライバだけでなく、
 Norton Internet Security 2004、InterVideo
 のWinDVDCreator、HomeTheaterなどアプリ
 ケーションも揃っており良い方でしょう。

 

1-4 ワイヤレスキーボード・マウス

パソコンに接続するケーブルは、気になるものです。
 電源ケーブルやモニターケーブルは止むを得ないとしても、LANケーブル、キーボードやマウスのケーブルはワイヤレス機器を使えばなくすことが可能です。

 無線LANアダプタは、手持ちのI-O DATA製スティック型のUSB接続無線LANアダプタのWN-G54/USを使用することとして、コードレスキーボードとマウスを購入しました。

 コードレスキーボードは、Microsoft、Logicool、Aopen、GIGABYTEの製品が販売されており、ほとんどの製品がマウスとセットです。中でもMicrosoftとLogicoolの製品が数種類流通していますが、いずれもサイズが大きく、手軽にコードレスというイメージではなく、ただ単にケーブルが無いだけです。

 仕様を見ると、Microsoftのワイヤレス製品が無線の届く範囲がレシーバから1.8m以内と広いようですが、それにしてもキーボードが大きすぎると感じます。唯一、Logicoolのコンパクトキーボード&コードレスオプティカルマウス「CK-36MZ」が少し小さいので購入しました。

 無線マウスは、単3電池式のものは重くて好きではありません。しかしこのCK-36MZのLogicoolのマウスは、重いもののそれ程使い難くはないという感じです。

 

  左の写真の一番下が、CK-36MZのキー
 ボードとマウスです。

  CK-36MZは、コンパクトタイプですが、
 以前から使っているキーボードやマウスと
 比べると随分大きく感じます。

  ホームユースでは、キーボードはそれ程
 使いません。

  私自身はこのホームページの執筆で使う
 ぐらいで小さいものが好きです。


ビデオカードは、使うのであればPCI Express x16スロット用のカードが必要です。
 メインパソコン用に購入したNVIDIAのGeForce6600グラッフィックチップを搭載したMSI製「NX6600TD128E」を取付け、一旦ベンチマークを取りましたが、当面はマザーボードのチップセットのオンボード機能を使う予定です。

 またハードディスクとDVD-ROMは、取り敢えず手持ちのものを使います。そのうちハードディスクは交換したいと思っています。

2 組立て・BIOSの設定確認

2-1 CPUの装着

LGA775のPentium4は、CPU側にピンが無いため、マザーボード上のLGA775ソケット側にピンがあります。

 従来のCPUでも、外周のピンが少し曲がってしまい挿せないことがあり、この場合は、ピンをまっすぐにそっとピンセットで直せば落とすようにソケットに入りましたが、LGA775では、CPUを取り付ける前にソケットのピンが曲がらないように保護カバーが付いています。

 つまり従来とは反対となり、リスクが大きくなったため、CPUとソケットの両方に保護カバーが付いています。

 もちろん取付けの直前に保護カバーを外し、外した保護カバーは次に取り外すときのために保管しておくように注意書きがあります。

 LGA775のソケットには、ソケット・レバーとロード・プレートがあります。
 CPUを取付けるときに、ソケットの左側のレバーを引き起こすことは、従来のCPUの取付けと同じですが、この後、ロード・プレートを引き起こしソケット保護カバーを取り外す手順が加わっています。

 そしてCPUの保護カバーを外し、切り欠きの位置を合わせて、ソケットに静かに置くと納まります。後は、ロードプレートを元に戻し、ロードプレートを右手で押さえながらソケット・レバーを押し下げて固定すれば装着完了であり、この間切り欠きの位置が従来のプロセッサと違うことに注意するぐらいで難しくないでしょう。

 純正CPUファンの取付けは、かつてのAthlonはバネが硬くて難しかった、Socket478のPentium4は取付けるときは良いが外すときは注意が必要であった、という取り扱いにくさはなく、LGA775のPentium4の純正CPUファンはまずまず扱いやすい方です。

 特に取付けは、CPUファンの四隅のピンの位置を合わせて置き、クリップをカチッと音がするまで押すだけと簡単であり、外すときもピンをマイナスドライバで矢印の方向で回転させて引き上げる、つまりマイナスドライバを使うことで無理に力を入れなくて扱いやすくなっています。

2-2 本体ケース組立て

マイクロATXケースですからATXのマザーボードは使えませんが、ケース内は下の写真のようにコンパクトケースとしては広く、もちろんスリムタワーケースA340Aより広くて、ケース内温度の上昇は緩やかでしょう。

 マザーボードを取り付ける背面パネルは着脱できませんが、
5.25インチベイと3.5インチベイがセットのブラケット(ドライブマウント)が2つあり、いずれも着脱可能です。

 このドライブマウントを全て外してマザーボードを装着すれば、組立て作業は容易であり、一般的なATXサイズのケースと比べても、扱い易い方と思います。

 
 左の写真の右下は外したマウントの背面です。
3.5インチSATA接続HDDを底にある防振パッドを挟んで長いネジで留めています。

 躯体がしっかりしており、造りの精度が高くネジ穴がずれたりすることがないため、ドライブマウントの着脱は苦にならないでしょう。

 後面に、SPEEZEの80mm高速ファンHYD-08025A(H)を増設しています。

このケースの場合、組立ての手順としては、
  (1)マザーボード上にCPU、メモリーを装着
  (2)ドライブマウントを全て外して、DVD-ROM、HDD、FDDなどドライブ類を装着
  (3)ケースにCPU、メモリー装着済みのマザーボードを取付け
  (4)マザーボードに電源ケーブル、信号ケーブル、LEDケーブルなどケーブル類を接続
  (5)ドライブマウントを元に戻しながら、ドライブに電源ケーブル、信号ケーブルを接続
 以上の順で作業をすると簡単です。

 今回の取付けパーツは、メインパソコン(ATXケース)で仮組みし、WindowsXP SP2をインストールしていました。このWindowsXPをインストールしたHDDと、別のHDDと2台のHDDをメインパソコンから移し、FDDは取り付けていません。

 そしてCS-10068 のドライブベイの数は、5.25インチベイ2つと3.5インチベイ2つ(1つはシャドウベイ)であり、HDD2台とDVD-ROM1台取り付けて、空きは5.25インチベイ一つです。

 将来、空きの5.25インチベイに、5.25→3.5インチ変換ブラケットを付けて、FDDかHDDを増設できるし、変換ブラケットの替わりに、3.5インチ内臓ベイ付きのファンコントローラを取り付けることも可能であり、コンパクトケースとしては拡張性に優れています。

 しかし5.25インチベイと3.5インチベイがセットになったブラケット(ドライブマウント)であり、ドライブの取付け位置は注意が必要です。この形状は、DVD-ROMとHDDと同じIDEケーブルで接続するのであれば、同じドライブマウントに取り付けることになります。

 特にLGA775プラットフォームでは、一般的にマザーボード上にIDEケーブルコネクタが1基しかなく、IDEケーブルは1本しか使えないため、同じドライブマウントにDVD-ROMとIDE接続のHDDとを取付ける必要があります。

 ケースの方もよく工夫されていて、FDDを取り付ける3.5インチベイは、通常DVDドライブを取り付けるドライブマウントとは別のドライブマウントとなっており、今回取り付けたHDDの1台はSATA接続であり、本来FDDを取り付ける位置(上の写真右下)にSATA接続のHDDを取り付けています。

 このPCケースCS-10068は、マザーボードに供給する電源ケーブルがLGA775プラットフォーム用24PIN対応電源ケーブルとなっています。マザーボードIntel D915GAGLは、もちろん24PIN電源コネクタとなっており、そのままCS-10068.の電源ケーブルを挿せば良いのです。

 メインパソコンの電源AOpenの350W電源のFSP350-60BTは、20PIN対応電源ケーブルです。しかしマザーボードD915GAGLは、20PIN対応電源でも、通常のHDDやDVDドライブ用の4ピン電源ケーブル(大)をマザーボードに接続する、つまり20PIN電源ケーブル、4PIN12V補助電源ケーブル、4PIN電源ケーブルと3本のケーブルを接続することにより支障なく動作します。

 もちろんメインパソコンで仮組していたときも、3本のケーブルを接続し全く問題なく動いており、他のマザーボードでも支障がないことが多いでしょうが、全てのLGA775マザーボードが20PIN対応電源で動くとは限らないようで、購入の際に動作可能かどうか確認が必要です。


 その他の一般的な組立の注意事項は「組立ての注意事項」を、小型スリムタワーケースでの注意事項は「コンパクトPCの自作 Socket478」を参照してください。

2-3 BIOS設定の確認

自作パソコン用のマザーボードでは、BIOS設定画面への入り方は、[Delete]キーを押す場合が一般的ですが、Intel D915GAGLでは、電源投入後に[F2]キーを押すとBIOS設定画面が表示さると日本語マニュアルに記載されています。

 メーカー製パソコンのように[F2]キーを押すことは、BIOSの設定項目も限られる大量生産の廉価版マザーボードのようで気分が良くないのですが、D915GAGLは、試しに [Delete]キーを押してみると、それでもBIOS設定画面に入れます。

 いざBIOSの設定画面に入ってみると、 OverClockをするのでなければ設定項目もこれまで使ってきたマザーボードのBIOSと比べて遜色なく、見慣れたAwardやAMIのBIOSとは少し違いますが、解りやすく好感が持てます。

 BIOS設定の最初に表示される「Main」メニュー画面で、Processor Speed、System Bus Speed、Hyper-Threding Technologyが有効かどうか、Memory ModeがDual Channelかどうかなど気になるパフォーマンスに関わる情報が確認できて便利です。

 「Advanced」メニューでは、Hardware Monitoringでケース内温度やファンの回転数が確認できます。(後述の動作検証でデータを載せています。)またDrive Configurationで接続されているHDDやDVDドライブの情報が確認できます。

 起動デバイスの順を変更できる「Boot」メニューでは、この「Boot Device Priority」サブメニューで、FDD、HDD、DVDドライブの起動順を変更できます。しかし複数のHDDが接続されている場合は、このBoot Device Priorityに表示されるHDDは「Hard Disk Drives」サブメニューで1STDriveに指定されているHDDとなります。

 初期設定ではSATA接続のHDDが表示されており、「Hard Disk Drives」サブメニューでIDEケーブルで接続したHDDを1stDriveに、SATA接続のHDDを2ndDriveに変更することによって、「Boot Device Priority」に表示される起動HDDも変更されました。

 取り敢えず初期設定の変更をしたところは、「Hard Disk Drives」のみですが、このHDDの中で起動できるHDDを変更する設定は解り易く、階層式のサブメニューを多く取り入れているD915GAGLのBIOSは気に入りました。

2-4 Windowsインストール

ケースが届くのが遅れたため、一旦メインマシンのATXケースで仮組み、そのまま新しいケース CS-10068にパーツを移しました。

 
メインマシンでWindowsXP SP2 をインストールしたときは、HDDが3台接続されていて、そのPrimaryのslaveに接続したハードディスクにインストールしており、新しいケースに移した後は、HDDが2台となりドライブ構成が変わります。

 そのため、組み立てて電源を入れても
Windowsは起動しません。しかし起動プロセス情報が無くなっているだけで、Windows自体が問題があるわけではありません。

 こうした場合、別のドライブにWindowsXPを仮にインストールして、起動プロセスを再構築する方法が、仮にインストールする時間20分ぐらいで手っ取り早いでしょう。その後、boot.iniファイルを修正し、仮にインストールしたWindowsXPは不要です。

 これでWindowsインストール後のドライバやアプリケーションのインストールと設定、ネットワークの設定など面倒な作業はしなくてすみました。詳しくは、WindowsXP環境の移行で説明してますが、このファイルはビギナー向けではありません。今回のHDDの移動は単純で、2台のHDDのドライブレターに変更はなく、元のWindowsXP SP2が問題なく使えますが、全てのケースで保障できることではありません。


 一般的なWindowsXP のインストールについては、WindowsXPの導入というファイルで記載してますのでご覧ください。

 また今回は、WindowsXP SP2 をインストールしましたが、ServicePack2を使用する上での様々な問題点について、Windows初心者コーナーのWindowsXP SP2適用の問題というファイルに記載しましたのでご覧ください。

3 動作検証・ベンチマーク

PrescottコアのPentium4 540をATXケースで仮組みしたときは、高負荷をかけるとCPUファンがブンブン回ってうるさいと感じました。IntelのプロセッサでIntelのマザーボードですから、そう簡単にCPUの温度耐性を超えて壊すわけにはいかないので、CPUファンのコントロールの設定が熱に敏感になっているのでしょう。

 BIOSを見ると、Fan Contorol ConfigurationのCPUファンの設定は、EnabledとDisabledと選択できるだけで、もちろん初期設定はEnabledとなっており詳しくわかりません。

 新しいケース CS-10068で組み立てて電源を入れ、ベンチマークテストで高負荷をかけてBIOSのHardware Monitoringで確認すると、ProcessorZoneの温度は52℃、SystemZoneの温度は38℃、CPUファンの回転数は2292RPM、リアケースファンの回転数は725RPMと、低い数値であり、このファンの回転数ですからもちろん静かです。

 予想外にケース内温度が低く、ファンの回転数も低く、再度1677万桁の
Superπや、FFXI Bench3を連続実行しでみると、ProcessorZoneの温度はMAX55℃、SystemZoneの温度は41℃と問題なく高負荷をかけた直後はCPUファンの回転数は2749RPM、リアケースファンの回転数は3394RPMとなったものの、20秒もたたないうちにCPUファンは2300回転以下、リアケースファンは700RPM程度に落ちています。

 ビデオカードNX6600TD128Eを装着して高負荷をかけても、ProcessorZoneの温度は55℃、SystemZoneの温度は41℃と変わらず、CPUファン、リアケースファンの回転数もビデオカード無しのときと似たようなものです。

 メインパソコンのATXケースで仮組みして使用していたときと比べて、HDDが2台少ない、ビデオキャプチャカードを使わない、DVDドライブが違う、電源が異なるというパーツ構成に差がありますが、むしろコンパクトなPCケースCS-10068に移したら静かになったという感じです。

 これは、マイクロATXのコンパクトケースでは、多くのパーツは積めないので発熱源が少ないことに加えて、PCケースCS-10068がLGA775版のPrescottコア対応電源を搭載して、防振・静音対策がされていることと、CPUに直結する側面ダクトや前面ケースファンが無くても通風が良いつくりのケースであるためと思います。

 ただし後面に冷却能力の高いファンを増設しており、ケース標準装備のファン1基では心もとないように思います。

3-1 HDBENCH・ Superπ

  HDBENCH V330 1024x768 (16Bit color) Superπ
 ALL  Integer  Float MemoryRW HDD Read HDD Write 104万桁
Pen4-540
D915GAGL
GMA 900
PC3200 512MBX2
63,062 160,888 184,738 196,607 59,569 56,952 42秒
Pen4-540
D915GAGL
GeForce6600
PC3200 512MBX2
67,120 161,008 184,349 207,461 60,093 53,250 42秒
Pen4-2.8C
8TRS350MT
RADEON9600
PC3200 512MBX2
53,166 86,643 107,500 130,609 60,058 54,122  55秒
Pen4-2.8C
ASUS P4P800
RADEON9600
PC3200 512MBX2
62,025 86,681 107,354 185,372 53,667 55,053  50秒

 Pen4-2.8C(2.8GHz)は、同クロックではないのですが、整数演算、浮動小数点演算能力はクロック差以上に差があります。メモリーアクセス、ハードディスクの読込み、書き込み速度は大きく違いません。

 Pen4-540-D915GAGLとPen4-2.8C-ASUS P4P800とでは、メモリーは同じ、SATAのHDDがSeagateと日立、OSがWindowsXP SP2とSP1と厳密にみれば異なりますが、使用しているパーツでは大差がつくことはなく、つまりTOTALのパフォーマンスとしては、クロック差程度か、それを少し上回るアドバンテージがPen4-540にあるのでしょう。

 Superπの結果が、50秒と42秒ですから、やはりクロック差を少し上回る16%の差となっていますが、パソコンを使用していて実感できるほどの差ではないのです。

 なお、Pen4-2.8C-8TRS350MTのスコアは、「コンパクトPCの自作
Socket478」というファイルで載せたベンチマークと異なり、この比較のためSeagateのHDDとPC3200 512MBX2に変えてベンチマークを採ったものです。メモリーアクセスは相性の問題があるのかもしれません。

 ここ1〜2年はCPUのクロックアップは頭打ちで、1年半前に購入したPen4-2.8Cも、実用的には十分なパフォーマンスであり、現役として十分通用する水準です。

 なお、上の表のスコアは、メインマシンのAthlon64と比べるため、2月に入って測定しなおし修正しました。

3-2 グラッフィック性能ベンチマーク

  Pen4-540
D915GAGL
GeForce6600
 Pen4-2.8C
ASUS P4P800
RADEON9600
Pen4-540
D915GAGL
GMA 900
Pen4-2.8C
8TRS350MT
9100PRO IGP
 3DMARK2001SE  
1024 X 768 X 32bit
PureHardwareT&L

13,637

6,652
(softwareT&L)
3,353

4,804

3DMARK03

4,978 1,879  932   622

3DMARK05

1,900 355 - -

FFXI Bench1

6,218 4,981 - 2,505
FFXI Bench3
High

3,867

2,007

1,808

1,552

Low

5,864 3,906 2,809 2,497

 CPUは換装しても、目を見張るようなパフォーマンスアップは期待できなくなってきていますが、ビデオカードは、ベンチマークソフトで明らかに差を確認できます。

 .グラフィック性能を測定するベンチマークソフトが、少しその差を強調し過ぎるようにも思いますが、メインパソコン用に購入したMSI製「NX6600TD128E」を取付けてみると、RADEON9600チップ搭載のビデオカードでは、まともに動かないベンチマークソフトがそれなりに動きます。

 NX6600TD128Eが搭載するグラフィックチップNVIDIAのGeForce6600は、ミドルレンジのグラフィックチップであっても下位に位置するチップであり、これが3DMARKシリーズのベンチマークでRADEON9600の倍以上のスコアを出すことは驚きです。

 Final Fantasy XI Official Benchmarkの新しいバージョンのBench3では、このGeForce6600チップがまずまず動く最低ラインという感じもします。

 そのためベンチマークを取ると、もっとハイスペックなビデオカードが欲しくなりますが、少し前のハイエンドのグラフィックチップの性能を新しいミドルレンジのグラフィックチップが超えていくため、ハイエンド.である寿命は長くはないのです。

 現時点では、NVIDIAのGeForce6600GTの高クロック版、これからは、まだ見かけないのですがATIのRADEON X700XTあたりのミドルレンジの上位クラスのグラフィックチップを搭載するビデオカードが、人気を分けるのでしょう。

 Pen4-2.8Cの8TRS350MTは、ATIのチップセットを搭載しており、RADEON9200相当のグラッフィック機能がオンボードですが、IntelのD915GAGLのオンボードグラフィックGMA 900は、さらにそれを少し上回るスコアが出ており、IntelがLGA775プラットホームの普及のために、i915Gチップセットのグラフィック性能を高めることに熱心であったのでしょう。

 この表には載せていませんが、ベンチマークソフト「ゆめりあ」でもD915GAGL.が上回っています。新しいベンチマークソフトは、少し古いグラフィックチップでは、まともに動作しないというようにハードルが高く、そういう意味では3DMARK03やFFXI Bench3のスコアが高いD915GAGLのGMA 900は、現時点でオンボードグラフィックでは頂点にあるのでしょう。

おわりに

マイクロATXケースで発熱の多いPrescottコアのPentium4を使用したため、静音に気を使うどころではなく、まず高熱のためシステムが不安定になるのではないかと心配しました。

 しかし結果は、負荷をかけても、それ程ケース内温度は上昇せず、CPUファン、ケースファンの回転数が抑えられているため、騒音も少なく静かです。

 今は冬場であるとしても、この水準であれば暑くなっても、おそらく少しファンがうるさくなる程度で支障が無いと思います。

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(2005年1月16日 当初執筆)
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