ADSL接続サービスは、下り最大通信速度が1.5Mbps、8Mbpsサービスから始まり、12Mbps、24M・26Mbps、47M・50Mbpsサービスへと高速化してきました。
あまりインターネットを利用しなくて、とにかくコストを抑えたいのであれば、ライトユーザー向けの1Mbpsまたは3Mbpsのエントリーサービスか1.5Mbpsサービスを選ぶという選択肢もあります。
しかし、エントリーサービスは1.5M、8M、12Mサービスの速度制限版であり、ADSLの本来の速度を活かしたいのであれば、12M以上の高速サービスがやはり本命と思います。
なおエントリーサービス、1.5Mサービスも含めたコース選びについては、「ADSLコース選択のヒント」というファイルで、初心者の方向けに解りやすく選択の目安を載せてますので、このファイルでは、12Mサービス以上の比較について、技術的な問題を含めて少し詳しくまとめてみました。
なお既にADSLを導入しているユーザーが、回線業者を変更する場合は、現在1.5Mまたは8Mサービスを利用しているのであれば、12Mサービス以上の高速サービスに乗り換えてもと思いますが、既に12Mサービスを利用している場合は、線路距離長が遠ければ最速の47M・50Mサービスに乗り換えても効果がないことが多いのです。
このファイルは「My
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もちろんADSLのサービス提供エリア外の地域では申し込むことができませんが、光回線網が整備されていて、メタル回線が残ってない地域もADSLが導入できません。
総務省のコロケーション情報は、直近ではなく少し古い情報(2005年2月末現在)ですが、全国の全ての地域で、フレッツADSLの提供地域かどうか、NTT以外の業者が何社提供(予定を含む)しているのかわかりますので、ADSL提供エリア外のようであればとりあえず確認してみてください。
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/dsl/index.html
(コロケーション情報参照)
ADSL回線業者ごとに提供エリアが異なります。まず初めに、主要な回線業者の提供エリア確認ページで、自宅の電話回線でどの回線業者が利用できるのか確認してください。
| 提供エリア確認 | |
フレッツADSL モア モア24 モア40 モアスペシャル モアU モアV |
東日本エリア 西日本エリア |
Yahoo!BB 12M 26M 50M |
確認ページへ |
アッカネットワークス 12M 26M 50Mbpsサービス |
東日本エリア 西日本エリア |
イー・アクセス ADSLプラス プラスU プラスQ 50Mサービス |
確認ページへ |
平成電電 電光石火 12M |
確認ページへ |
ADSL接続では、NTT収容局から自宅までの距離が遠すぎると接続(リンク)できないことがあります。
回線業者を選ぶに当たって、まず初めにNTT収容局からの回線距離を把握しておくことが重要であり、NTTの線路情報開示システムで線路距離長と伝送損失を調べてください。
NTT西日本 http://www.ntt-west.co.jp/open/senro/senro_user_index.html
NTT東日本 http://www.ntt-east.co.jp/line-info/consent.html
ADSL各社のホームページで、距離と速度の関係の想定図を見ると、概ね距離が2.5km以上では、47M・50Mサービスや24M・26Mサービスと12Mサービスとは速度の差がほとんど無いように描かれています。
<参考:ADSL各社40M・45MサービスPRページ・速度比較ページ>
しかし、かつて1.5Mサービスと8Mサービスと比べると、距離の遠いケースでは速度の差が無く、むしろやや1.5Mサービスの方に歩があったように、距離が遠いと24M・26Mサービスより12Mサービスの方が少し速いというケースも多いと想定されるのです。
なお47M・50Mサービスは、距離が遠くてもハードウェアの性能向上で若干の速度アップが見込めると説明されていることもありますが、24M・26Mサービスよりは少し良いとしても、やはり12Mサービスの方が無難でしょう。つまり12Mサービスから47M・50Mサービスへの乗り換えは、ほとんど効果がないことが多いのでしょうが、新規に47M・50Mサービスを申し込む場合は、利用料金があまり変わらない業者であれば、悪くはないという程度のことです。
また最新の47M・50Mサービスは、上り速度も高速化されており、アッカとYahoo!BBの上り速度は最大3Mbps、フレッツADSLとイーアクセスは最大5Mbpsとなっていますが、いずれも距離が2.5km以上では、12Mサービスと同じ最大1Mbpsどまりで、距離が遠い場合は上りの高速化は意味がありません。
| 下り最大速度 | 主 な 規 格 | 使用周波数帯域 | 備 考 |
| 1.5Mbps | G992.2(G.lite) AnnexC | 約30KHz〜552KHz | |
| 8 Mbps | G992.1(G.dmt) AnnexC G992.1(G.dmt) AnnexA |
約30KHz〜1104KHz (1.1MHz) |
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| 12 Mbps | G992.1 AnnexC DBM G992.1 AnnexC DBM (OL) G992.1 AnnexA (OL) |
約30KHz〜1104KHz (1.1MHz) |
(OL)はオーバーラップ方式 |
| 24M・26Mbps | G992.1 AnnexI DBM (FDM) G992.1 AnnexI DBM (OL) G992.5 AnnexA (OL) |
約30KHz〜2.2MHz <ダブルスペクトル方式> |
(OL)はオーバーラップ方式 |
| 47M・50Mbps | クワッドスペクトルADSL
DBM(FDM) クワッドスペクトルADSLオーバーラップ クワッドスペクトルADSL SBM(OL)等 上り拡張方式は EU-G、EU-TIF、EU-64等 EUが付きます。 |
約30KHz〜3.75MHz <クワッドスペクトル方式> |
| 回 線 距 離 | 1.0km | 1.5km | 2.0km | 2.5km | 3.0km | 3.5km |
| 推定8Mサービス上限周波数 KHz | 1,250 | 1,140 | 1,020 | 920 | 830 | 740 |
| 推定12Mサービス上限周波数KHz | 1,510 | 1,370 | 1,230 | 1,100 | 990 | 880 |
上の表は、Yahoo!BBの8Mサービスのbitmapをもとに推定した距離ごとに届く上限の周波数であり、12Mサービスはbitmapの比較が掲載されているサイトのデータで補正して推定しています。(回線キャリア毎に大きな差は無いでしょうが、所詮正確に解ることではなく目安と思ってください。)
おそらく24M・26Mサービスでも、、ADSL各社の距離と速度の関係の想定図が正しいとしても、距離2.5kmを超えれば12Mサービスを若干上回る程度なので、1104KHz以上の信号はまず使えてないのでしょう。またクアッドスペクトル方式では、さらに近い距離距離1.5kmぐらいまでしか使っても効果が表れないとADSL各社ともに予防線を張っています。
つまりクワッドスペクトル方式やダブルスペクトル方式の採用により帯域幅を拡げても、距離が遠くてはその効果はまったく無いのです。周波数の高い信号は遠くまで伝わらないという定理は変えようがないのです。ダブルスペクトル方式は、一定の出力を広い帯域に分散することにより、遠い距離ではかえって速度が遅くなってしまい、少しばかりモデムの性能が良くなったとしても補えないようです。
なお、24M・26Mサービスでは、Yahoo!BBやアッカのオーバーラップ方式がスペクトル適合性の審査で距離2.5kmまでと使用制限が課せられているため、低い上りの周波数帯域に下り信号を重ねて使うことによりカバーすることもできないのです。
また各社ともにADSLモデムには接続方式を自動的に切り替える機能があり、例えばAnnexIのモデムでは距離が遠いと12Mサービスと同じAnnexCで接続されるため、24M・26Mサービスの目玉であるダブルスペクトル方式は使われなく、このことは47M・50MサービスのADSLモデムでも同じです。自動的に最適に調整などとPRしてみても、新方式ではかえって遅くなりそうなので、旧方式を使うということに過ぎないのです。
やはり遠い距離では、ADSL各社も47M・50Mサービスや24M・26Mサービスと12Mサービスとは速度にほとんど差が無いことは認めており、そうであれば利用料金が少し安い12Mサービスで十分ということです。
ADSL各社の12Mサービスは、一応距離が6.5〜7kmぐらいまで対象となってますが、上り周波数帯域を下りでも使用するオーバーラップ方式を採用している業者が、距離が遠い場合は、リスクが少なく無難でしょう。
しかし、TTC(社団法人情報通信技術委員会)でスペクトル適合性の確認作業が行われ、12Mサービスのオーバーラップ方式は、Yahoo!BBもアッカも使用制限が課せられないクラスAに特例として分類されたものの、他回線への干渉が認められれば事後対策が求められます。
<参考: TTCのスペクトル適合性確認結果報告書 (2005年5月13日改定)>
<参考: NTTの接続約款の事後対策のための変更内容(案)>
| スペクトル適合性 | |
「高速デジタルアクセス技術に関する研究会報告書」では、スペクトラムマネジメント(管理)の必要性が下記のように指摘され、TTCがADSL方式などのスペクトル適合性を確認する団体となっているが、Yahoo!BB12Mサービスなどのオーバーラップ方式のスペクトル適合性の確認が紛糾し、未確認方式として扱われていた。 2003年5月に総務省の情報通信審議会が、「DSLスペクトル管理の基本的要件」を定め、これに基づきTTCがあらためてスペクトル適合性の確認作業に入り、オーバーラップ方式は特例としてクラスAに分類された。(一定の条件でG992.1 AnnexCへの干渉が認められた場合は事後対策が必要) <スペクトラルマネジメント> DSLやISDNが、同一芯線上、あるいは近接する芯線上で提供される場合、これらの利用する周波数帯域が重なると、この帯域において相互に信号漏洩が発生する可能性があるが、これはDSLやISDNによる通信の阻害要因となる。 これを回避するためには、同一芯線上に同じ周波数帯域を利用する伝送方式が複数存在しないよう、伝送路毎に、また伝送方式毎に利用する周波数帯域を管理する必要がある。これをスペクトラムマネジメントという。 スペクトラムマネジメントによって、ある芯線においてある伝送方式が周波数帯域を利用する際のルールを適切に定めることで、信号漏洩による悪影響を最小限に抑えると共に、新しい伝送方式を円滑に導入することができるようになることが期待される。 |
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NTTの事後対策ルールの説明資料を見ると、事後対策はYahoo!BBのAnnexA
(OL)のみ想定されており、これはアッカが遠い距離ではフルオーバーラップ(AnnexC
DBM (OL))を使ってないためです。
事後対策としては、回線収容替えして単独収容を行うか、オーバーラップを使わないかどちらかですが、Yahoo!BBのトリオモデムは、もともとAnnex
Aex(オーバーラップ)、 Annex A
と Annex C
方式と切り替えれるため、おそらくユーザーコスト負担の大きい単独収容ではなく、オーバーラップを使わないことになるのでしょう。
事後対策が必要なケースは、同一カッド(2回線収容)内のもう一つの回線が、G992.1
AnnexC DBM(デュアルビットマップ)方式で線路長が4.5km〜5.0kmの回線、またはG992.1
AnnexC FBM方式で線路長が3.0km〜5.0kmの回線の場合です。
これらは距離が限定されているためAnnexC回線の5%もないぐらいと数が少なく、もちろんAnnexAなど他のADSL回線や
ADSL以外の一般電話回線も同一カッドに混在しているでしょうから、事後対策が必要な場合は極めてレアケースでしょう。
しかし、これから新規で申し込む場合は、Yahoo!BB12Mサービスでも周りの回線によっては、リスクのあるオーバーラップは使われないことも想定されます。事後対策が必要なケースは極めて少ないのですが、Yahoo!BB次第です。
| オーバーラップ方式 | |
ADSLが使用する周波数帯域は、上り(自宅→NTT局)は約30〜138KHz、下り(NTT局→自宅)は172〜1104KHzで、上りの方が下りより低い周波数帯域を使います。 高い周波数のADSL信号は、距離による減衰が大きく遠くまで伝わらないため、下りより低い上りの周波数帯域に下り信号を重ねて使うことがオーバーラップ方式です。長距離化を図りサービス提供エリアを広げる最も有効な手段で、これまでNTT局から距離が遠くてリンクできなかったユーザーも救われることがあります。 オーバーラップ方式でも、アッカが採用するAnnex C.x方式とYahoo!BBのAnnex Aex方式とは異なる方式で、Annex C.x方式は情報通信の標準化団体であるTTCで審議されてますが、Annex Aex方式はTTCに付議されずに導入されたため通信業界で問題となりました。要は他の上り回線への干渉が大きいのではないかということが争点となっています。 なお、「エコーキャンセラー技術」という言葉を使われることがありますが、このエコーキャンセラー技術はオーバーラップにより発生する信号の分離、つまりオーバーラップ方式を支えるものです。 |
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結局、リスクがあってもリンク速度が少しでも速い可能性にかけたいということであれば、Yahoo!BB12Mがベストです。
また、Yahoo!BBは避けたいということであれば、アッカもフルオーバーラップを使ってないし、他の業者ではオーバーラップを使わないため大きな差はなく、ADSL各社が提携するプロバイダの利用料金を比較して選ぶと良いでしょう。
ADSLサービスは、サービス速度の差による月額利用料金の差は、それほど大きくはなく、場合によってはプロバイダ間の料金格差の方が大きいこともあり、12Mサービスを選ぶのなら料金の高いプロバイダは避けたいと思うのは当然でしょう。
| <参考: プロバイダの料金比較サイト> 右のバナーの価格.COMで最新価格情報が入手できます。 特に地域別・利用期間別の料金比較は、とても便利です。 |
なお、距離5kmを超えていれば、リンクしない可能性も高くなるので、Yahoo!BB12Mサービスが最も無難でしょう。またYahoo!BBであれば、リンクしないときはリーチDSLに変更するという対応の仕方があり、オーバーラップが封印されればリーチDSLに乗り替えざるをえないケースが多くなるのではと思います。
2003年秋イー・アクセスのADSLプラスQが登場し、追っかけて年末にADSL各社の40M・45Mサービスが次々と発表され、その後各社とも増速し47M・50Mサービスが最速プランです。
この47M・50Mサービスの下り速度の高速化は、各社とも主としてクワッドスペクトル方式を採用することで実現していますが、極めて近距離しか効果が見込めなく、距離1.5km未満でないとクワッドスペクトル方式は使われない可能性が高いのです。そのため47M・50Mサービスは条件に恵まれた一部のユーザー向けであり、比較的距離が近くても1.5km以上あれば、ADSL各社の24M・26Mサービスでも下り実効速度の差は変わらないのです。
またこの47M・50Mサービスは、上りで使用する周波数帯域を拡張して、上り最大速度を1MbpsからアッカとYahoo!BBは3Mbpsに、フレッツADSLとイーアクセスは5Mbpsに高速化されてますが、この上り帯域の拡張については、TTCで他のADSL回線の下り速度への干渉が大きいのでは?ともめており、決着がつくまでは上りの高速化は見合わせて取り敢えずサービスの提供が始まったという経緯があります。
インターネットの利用方法によっては、上り帯域の速度を確保したいというケースもあるでしょうし、業者によっては47M・50Mサービスでも24M・26Mサービスでも利用料金がほとんど変わらない場合もあり、そうであれば47M・50Mサービスで悪いということはないのでしょう。
| 上り帯域拡張方式 | |
ADSLは、もともと上りと下りの使用周波数帯域が異なり、上り通信速度より下り通信速度の確保を重視しており、そのためA(Asymmetric:非対称)DSLと呼ばれています。 大きなファイルのダウンロードや映像のストリーム再生などのためには、下り通信速度を確保することが重要であり、これまで1.5Mbpsから始まり8Mbps、12Mbps、20/24Mbpsと高速化されてきましたが、上り速度は12Mサービス以降1Mbpsに抑えられています。 しかし、最近上り通信速度を高速化することによるメリットがあるサービスで使うことも多くなっており、そのためADSL各社とも最新の47M・50Mサービスでは、上り通信で使用する周波数帯を、現在下りで使用する周波数帯域の一部まで拡げて使う上り帯域拡張方式を採用しています。 しかし、下り周波数帯域に上り信号を重ねることになるため、干渉による下り通信速度の低下などの影響が心配されており、TTCで紛糾し事業者間の協議となりました。この協議の結果、2003年11月28日に改定されたJJ_100.01スペクトル管理標準第2版を第3版に改定する予定で検討され、半年もめて2004年7月2日に暫定合意となり、上り帯域の拡張方式の導入が始まりました。その後JJ-100.01スペクトル管理標準は、2005年3月17日にJJ-100.01第3版に改定されています。 |
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<線路距離長が1.5km〜2.5kmの場合>
距離が近い場合でも1.5km〜2.5kmであれば、ADSL各社の47M・50Mサービスと24M・26Mサービスは速度的にはあまり変わらないでしょう。つまり利用料金が変わらなければ47M・50Mサービスで良いのですが、少しでも安く抑えたいのであれば24M・26Mサービスから選ぶと良いでしょう。
12Mサービスから24M・26Mサービスへは、主としてダブルスペクトル方式の採用により高速化を図っており、基本的には各社とも似てきています。
加えてアッカとYahoo!BBは、オーバーラップ方式を採用しており、スペクトル適合性の確認の結果、使用制限があるのですが、距離2.5kmまではオーバーラップを使うことができて、下り最大26Mbpsの速度となっています。
この他の高速化手法としては、S=1/4フレーム処理技術、トレリスコーディングの採用が主なものです。
まずフレーム処理技術については、既にADSL各社とも8Mサービスから12Mサービスに高速化したときにも変更されたもので、その時はS=1/2の採用で、S=1からS=1/2への変更で受信データのエラーを訂正する誤り訂正符号の処理量を2倍にして、これを含むフレーム容量を倍増させています。今回はS=1/4の採用で、さらに倍増させることにより、理論的な最大伝送速度の限界を引き上げています。
また、トレリスコーディングの採用では、ノイズマージン(S/N比)を向上させることが可能となり、既に12MサービスでもフレッツADSLモアとイー・アクセスADSLプラスには採用されており、エラー訂正精度を高めることによりノイズ耐性を高め、より速度を上げることを可能にするものです。
速度と接続の安定はパラドックスの関係にあり、これまでもノイズマージンが低いとリンク切れが頻繁で接続が不安定と悩まされることがあり、回線調整により速度を少し犠牲にして安定を図ることがありました。
S=1/4フレーム処理技術は、24M・26Mサービスの実現のために必須なのでしょうが、かつてS=1/2としたときと同様に、回線が良くない場合には接続が不安定になるという面があるのではと思われます。そのためトレリスコーディングの採用は、むしろ必要なもので、ノイズマージン(S/N比)の調整レベル程度の効果であれば、高速化のための技術の主役ではないのです。
フレッツADSLとイー・アクセスでは、トレリスコーディングを12Mサービスから採用しているため、24M・26Mサービスでのアドバンテージとはならないのですが、結果としてはADSL各社の24M・26Mサービスでの技術的な高速化手法は同じようなものになって、オーバーラップ方式を採用しているかどうかの差にいきつくのです。
もともと距離が遠い場合は、オーバーラップ方式の採用は、これしか効果が見込めないという高速化技術ですが、距離が近い場合でもアドバンテージが大きいようです。
24M・26Mサービスの測定結果の情報としては、2003年9月にRBBTODAYの9万件弱の集計結果が発表されています。
http://www.rbbtoday.com/news/20030908/13193.html
測定サイトでの測定結果は、リンク速度の85%ぐらいまでが限界でしょうから、20Mbps超えはまずないと思ってましたが、19Mbps、18Mbps台まで合わせても8件と、それこそ万に一つ、無いに等しいぐらいという厳しい結果です。
20Mbps超4件は、オーバーラップ組だけというのは当然かもしれませんが、フレッツADSLとイー・アクセスのCentllium陣営は、最大つまりベストエフォート値でリンク速度20Mbps、実効速度16Mbpsぐらいではと思われるほどです。
このデータでは、まだ最適なADSLモデムのファームウェアが提供されていなかったということも考えられますが、環境条件が良くて速度を追求するのであれば、オーバーラップ方式を採用するアッカ26MかYahoo!BB26Mの優位は動かないことでしょう。
Yahoo!BB26MはG992.5 AnnexA (OL)ですがアッカ26MはG992.1
AnnexI DBM (OL)であり、
オーバーラップによる差は大きくてもAnnexI
が劣るということではないようです。
また最速値はYahoo!BB26Mでも、平均値を見るとアッカ26Mが最も速く、Yahoo!BBとの差が大きく、アッカ26Mが頭一つリードしているいう感じです。
Yahoo!BBの場合、12Mサービスで、距離に強いという評判が定着し距離が遠いユーザーが多いため、全ユーザーの単純平均値が遅いのは当然、やはり距離ごとに分けて比べれば、どの距離帯でもトップグループという状況ですが、24M・26Mサービスでも比較的距離の遠いユーザーもチャレンジして、その割合が高いのかもしれません。
距離の遠いユーザーのチャレンジが多いということであれば、その点を考慮して見る必要があり、アッカ26Mとの差がないか、あるいは同じ距離帯では素質としては逆転している可能性さえありますが、距離による減衰度合がどちらが大きいのか、損失に対してどちらが強いのか、24M・26Mサービスでは個々のバラツキが大きすぎて、しばらくたっても解らないことなのでしょう。
また24M・26Mサービスでは、距離2.5km以遠ではオーバーラップが使えないため、オーバーラップが使えない距離では、おそらくアッカはAnnexI
(OL)をAnnexCに切り替え、Yahoo!BBはAnnexA
(OL)をAnnexAかAnnexCに切り替えるのでしょうが、いずれも12Mサービスの方が速い可能性が高く、特にYahoo!BBの場合は、オーバーラップが使えないことが痛いのです。
つまりYahoo!BB26Mの平均速度が、アッカ26Mより遅い原因が、遠い距離の申込者が多いことと、オーバーラップを使えない距離では、12Mどころか8Mサービス並みの速度となってしまう可能性があるのではないかと疑問に思うところです。こうしたことはYahoo!BB自身がアナウンスして欲しいと思うのですが、最近は技術的な情報のディスクロジャーは後退気味のようです。
話を距離が1.5km〜2.5km以内と近い場合に戻して、結局、現時点ではオーバーラップ方式を採用しているアッカ26MかYahoo!BB26Mがリンク速度は速いのでしょう。
またフレッツADSLかイー・アクセスの回線を利用するのであれば、24Mサービスより47M・50Mサービスの方が良いでしょう。
<線路距離長が1.5km未満の場合>
距離が極めて近い1.5km未満であれば、ADSL各社の47M・50Mサービスを比較して選べば良いでしょう。ただし距離が1.5km未満でも回線品質が良くないと想定される、つまり伝送損失が高い場合は、期待どおりの速度が出ないこともあります。
しかしNTT情報開示システムでの伝送損失は、机上計算値であくまで推定値であり、情報開示システムが改良されてもまだそれ程精度が高いとも思えません。つまり往々にして、伝送損失が高くても思ったほど回線品質が悪くなくて速度が出たり、逆に伝送損失が低くくても速度が出ないことがあります。
そのため引いてみなければ解らないという面があり、乗り換えの場合は12Mサービスで6Mbps以上の実効速度が出ていれば期待できるのでしょうが、新規で導入する場合は、距離に特に恵まれていることを頼りに47M・50Mサービスを試してみるよりないのでしょう。
もちろん結果として、思ったほど速度が出ないということも少なからずあるでしょう。しかし47M・50Mサービスではなく24M・26M以下のサービスに申し込んだとしても、もう少し遅いという可能性は高いのです。また家庭内のパソコン側で通信障害になるトラブルがあることも多く、そうであれば全てのADSLサービスで同じトラブルが発生することでしょうし、家庭内のトラブルであれば改善の余地はあるのです。
47M・50Mサービスの下り速度の高速化技術は、クワッドスペクトル方式の採用のほか、フレーム処理技術をS=1/4からS=1/6にすること、フルオーバーラップ、トレリスコーディングなど、24M・26Mbpsサービスで採用された主要技術が使われています。
また47M・50Mサービスは、下り速度が最大47M・50Mbpsであることに加えて、上りで使用する周波数帯域を拡張して、上り速度も高速化されており、アッカとYahoo!BBの上り速度は最大3Mbps、フレッツADSLとイーアクセス50Mは最大5Mbpsとなっています。
上り帯域の拡張方式は、TTCで他のADSL回線の下り速度への干渉が大きいとして長野県協同電算から反対する意見がでて、事業者間の協議に持ち込まれ、紛糾したという経緯はありますが、
距離1.5kmまでと近い場合は、使い勝ってが良いこともあるでしょうから、47M・50Mサービスに申し込んでみる価値があるでしょう。
これまでの説明は、ADSLモデムのリンク速度が速ければ、実効速度も速いという前提で説明しています。
しかしリンク速度さえ速ければ、インターネットの通信速度が常に安定して速いということでもないのです。バックボーン回線の増強が比較的早いYahoo!BBでも、利用者が急増したときには一時的に深夜の混雑時間帯で速度が落ち込むことがあったのですが、利用プロバイダによっては毎晩夜になると遅いということでも困るのです。
特にプロバイダによっては、かつて地域的に夜間等のネットの混雑時間帯で遅いという不満があったためプロバイダ選びには注意が必要で、申し込む前にADSL関係の掲示板などで評判を確認しておくと良いでしょう。またフレッツADSLやイー・アクセスでも、対応の早いしっかりしたプロバイダであれば最速ではないとしても、距離相応の速度で安定して速いということがもちろんあります。
47M・50Mサービスや24M・26Mサービスでは、個々の環境での速度のバラツキも大きいようです。
トレリスコーディングを実装しても、S=1/4やS=1/6フレーム処理技術の採用は接続の安定面ではマイナス要因となると思われます。中々、接続の安定ということは数字で測れないだけに比べることは難しいのですが、回線品質が良くないと想定される、つまり伝送損失が高い場合は、面倒でもADSL関係の掲示板に目を通して、しっかりと評判を確認してはと思います。
距離が近いので、できれば高速サービスを利用したいが、距離相応の速度であれば何も最速にはこだわらないという方も多いと思いますが、そうであれば月額利用料金を比較してコストで選んでも、実用的には十分な速度が得られるでしょう。距離が近いということは恵まれているのです。
| <参考: プロバイダの料金比較サイト> 右のバナーの価格.COMで最新価格情報が入手できます。 特に地域別・利用期間別の料金比較は、とても便利です。 |
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